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泰然


すこし前のこと

 

古巣マリナーズに復帰したイチローが記者会見をしているのを見た。

 

 

少し目をはらしているようにもみえたけど…

 

「目が潤んでいるのでは…?」

 

と記者に突っ込まれると

 

「メディア的に目が潤んでいるというと喜ばれるのだけれど、時差の関係でそう見えるだけ」

 

と言い放った。

 

 

 

会見中は一貫して真面目な顔をしていて、最後に大谷との対戦の事を聞かれると

 

「ピッチャーとして対戦したいですね!」

 

とこれもまた真面目な顔をしてジョークで答えていた。

 

 

 

そんな中で『泰然』という言葉を何度か口にしたイチローは

 

「いつもそうありたいと心掛けている」

 

と言っていたのがとても印象的だった。

 

 

 

『泰然』とは

あまり聞きなれない言葉だけど、どんな意味だろう?

しらべてみた。

 

 

意味は

「落ち着いていて物事に動じない様」

をいうらしい。

 

 

『泰然自若』という四文字熟語がある。

自若の「若」は、自分らしくとか自分らしいとかの意味。

 

泰然自若で、重大事に当たっても落ち着いていて心や態度に少しの乱れもない様子をいうらしい。

 

 

2001年にマリナーズでメジャーデビューしたイチローは

 

「あの頃は、自分のことしか考えられなかった。まず結果を残さないとこの世界でやっていけないと思っていた」

 

と振り返り、今回の会見では

 

「マリナーズが必要としていること。僕がそこに力になれるのであれば、もう何でもやりたい!」

 

と決意を口にした。

 

 

そして更にこうも言っていた。

 

「ゲージで一番大きく育ってしまった犬をやさしく迎え入れてくれた。だからそう思って当然」だと。

 

 

この会見をみて私は、人として日本人としてあるべき姿を垣間見た気がした。

 

人生思いがけないことにぶつかり心が折れそうになることもしばしば...

 

だからこそ

自分自身の深いところで常に目指す志を持つことは、大切なことだと改めて教えてもらった。

 

 

そんなことで、本日ご紹介するには

くろきみつるさんの研ぎ澄まされた感覚からうまれた作品をご紹介します。

本日の作品

title : revelation

artist : くろきみつる / Mitsuru Kuroki

  • 無意識の感覚的ドローイングからヒントを得て制作している作品になります。立体作品のような重厚な作風と古代人の息吹を感じる、小品ではありますが心揺さぶられる存在感を感じます。「展示室2」にて展示・販売しております。
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日程 2018年4月17日(火)~4月29日(日) ※月曜休廊
時間 11:00~20:00 ※最終日は17:00まで
会場 展示室1・2