目の前の恰幅のいい怖そうなおじさん。
勝手に私が名前を付けた、あめ玉おじさん。
いつも電車に乗り込むなり、あめ玉をバックから取り出しボリボリと食べまくる。
とにかく食べるスピードがモーレツに早いのだ。
そう…あめ玉のはずなのに…。
そんなおじさんとその日は向かい合わせに座ってしまった。汗
ボリボリ・・・ゴソゴソ
ボリボリ・・・ゴソゴソ
突然「あ!」と、おじさんの叫び…。
「ヘッ?」
コロコロコロコロ……
包み紙から滑り落ちたあめ玉がこちらに真っ直ぐにむかってくる。ヤダヤダ
コロコロコロ…
パシッ!!
反射的に足で踏みつけてアメ玉の暴走を止めてしまった!
し、しまった…。ジワ~汗
おそるおそる顔を上げたら、あめ玉おじさんが深く2度頷いた。
つられた私も二度深く頷いてしまった…。汗 ヤレヤレ
でも、その日の珍事は続いた。
今度は人呼んでエレベーターボーイの出現だ!
たまに駅構内のエレベーターで遭遇する。
彼はいつもエレベーターガールのように乗客を中に入れるのを仕切り
1Fから2Fの改札口まで自分勝手に案内をしてくれるのだ。
「奥に詰めてください~」とか
「まだ入れますよ~はいってはいって」とか…
乗客に指示を出すのだ。
今まで、ただの一度も彼に逆らう人を見たことがない。
そう~みんな疲れているのだ。ヤレヤレ
そしていつもの事だが満杯に乗客を入れ終わると
彼はボタンを押せる入口右手の定位置に着くのだ。
その日は私自身、エレベーターに最後に乗り込み、
本来なら最初に外に出れるはずだった。
…のだが…。
「皆様お疲れ様でした~2階でございます~」と、
いつもどおりエレベーターボーイが改札口に着いた案内をすると彼は
いきなりドアが開くや否や
出ようとする中央の私を押しのけて一番に外へ。コ、コノヤロウ!涙
おかげで、私は彼の背負っていたリュックサックが顔面を直撃!
アイタ!!も~お~!!
ほんともう、一日の終わりにとうとう牛になってしも~た~。ヨヨヨ涙
本日は、こんなうつくしい生き物なら是非とも遭遇してみたい…♪
廣門愛由さんの作品をご紹介いたします。
title : エボシ
artist : 廣門 愛由 / Ayu Hirokado
植物やサンゴなどから着想を得た細やかな模様を用いて生き物を描いています。美しく彩られた生き物たちの生命の輝きと、作家の優しいまなざしが伝わってくるようです。展示室2にて是非ご高覧ください。