先日の休みに初めて足を運んだ大分県の湯平温泉は
鎌倉時代に開湯したらしく
長い石畳の坂道に古い旅館街が立ち並ぶ
鄙びたなんとも雰囲気のある温泉郷だった。
この温泉を、昭和の初めころ訪れた山頭火がとても気に入ったらしい。
この温泉郷で残した日記には
いつもお酒を飲まないと眠れないのに飲まないで眠れた~!
そんでもって夢も見なかった~♪
よかった~♥
と書いているらしい…。フフッ笑
なんだか…年をとっても…
ずっと…自虐的な言葉を吐露して生きた山頭火らしく…
笑みがこぼれた…。ハフ~ッ笑
そして、久しぶりに訪れた湯布院では山下清の原画展を拝観した。
山下清と言えば
その生涯をドラマ化した芦屋雁之助主演ドラマ「裸の大将」を思い出す。
ほんと、おもしろいドラマだった~。ソウソウ♪
子供の頃、知的障害がある山下清は養護施設に入れられる。
その後、戦争が始まると
徴兵制度を逃れるため施設を風呂敷包み一つで飛び出してしまうのだ。
放浪の仕方は線路伝いにてくてくと歩き
夜になると駅で休む。
夏は寒い地方に、冬は暖かい地方で過ごしたらしい。
戦中戦後の物のない時代に
ごはんや宿を提供してくれた人たちにお礼にと絵をプレゼントした。
そんでもって今回は
色んな人たちが所蔵している作品を集めて展示しているらしいのだ…。フムフム
ちぎり絵やフェルトペンの素描画。
眺めているとなんだか…ほっこりして
ついニヤニヤと笑っている自分が…。ハハッ笑
単純で温かい作品は、なんか…心に響くのだ。
ちょっと複雑なモチーフも天性のバランス感覚で粋に仕上げる。
やっぱ、日本のゴッホ…かな。ソウソウ♪
放浪者なのにマスコミに追いかけられ
有名人と対談し
着古しの着物と下駄だったのに
新品の革靴と背広を着るはめになり
お金がないと行けないヨーロッパにまで取材旅行に連れて行ってもらったりした。
花火が大好きで
東京の自宅で「今年の花火はどこに行こうかなぁ~」の言葉を最後に
二度と戻らぬ一人旅に出ってしまったのだ…。
きっと…幸せな人生だったのだろうな~。ボンヤリ
そんなことで本日は山頭火は珍しく山深い温泉郷でよく眠れたけど
どうにも夜になると都会では眠れない…エトウクミさんの作品をご紹介します。
title : 夜行虫
artist : エトウ クミ / Kumi Eto
電球の灯りに好んで虫が集まるように、周りが暗くなった深夜の時間にだけ、安心して箱の中で自由になれる都会人の物語に空想がひろがります。錆びついた金属のような色彩に何故か心が落ち着きます。展示室2にて展示販売中!